ちくわパンは食べたことがあるだろうか?
そう…ちくわパンである。
実は北海道には「ちくわパン」というソウルフードがある。ちくわの中にツナマヨを詰め、それをパン生地で包んで焼き上げた、北海道を代表する惣菜パンの一つだ。
その発祥が、札幌を中心に展開する人気パン屋「どんぐり」である。しかし、この店の魅力はちくわパンだけではない。
北海道らしさを感じるパンや、思わず手が伸びるオリジナルパンがずらりと並び、行くたびに「あまり買わないように…」と決めていた自分との戦いが始まるのである。
中でもココノススキノ店は「いつもとちがうDONGURI」というコンセプトの店舗。
限定商品も多く、観光で初めて訪れても「本当にいつもと違うな……」と思わせる魅力的なパンが次々と現れる。
そして気づけば、トレーの上にはパンが4つ、5つと増えている。本当はそんなに食べられないのはわかっている…
北海道には寿司も、ラーメンも、ジンギスカンも、スープカレーも星の数ほどある。そういった余力を残しておかなければいけないのだ。
それでも、「あと一つだけ……」と手を伸ばしてしまう。
今回は、そんないつもと違う自分を引き出してしまう、不思議な魔力を持った「どんぐり ココノススキノ店」を紹介させてもらうぞ。
どんぐりココノススキノ店とは

この店は札幌・すすきの駅を降り、そのまま地下直結の「ココノススキノ」地下1階にある。有名なニッカおじさんの看板のすぐ近くなので、観光で訪れても迷うことはないだろう。
ココノススキノの地下には、以前ブログでも紹介した「エルムの山麓」や「根室花まる」など、魅力的な飲食店が集まっている。
その中で、ひときわ異彩を放っているのが「どんぐり ココノススキノ店」。
通称「いつもとちがうDONGURI」である。

すすきの駅から地下通路を歩いてくると、この店がほぼ最初に視界へ飛び込んでくる。
そして、その並べ方が実にズルい。
焼きたてのパンがずらりと並び、「ちょっと見るだけ」のつもりだった人まで足を止めてしまう。
奥には回転寿司の王者、根室花まるがあり、「花まるの待ち時間に覗こうかな?」そんな軽い気持ちで店の前に立った人も少なくないはずだ。
だが、その時点でもうこの店の策略に陥っている。
これだけ魅力的なパンが並んでいれば、「一つくらい買ってみようかな」と思ってしまうのだ。

待ち時間に買う人もいれば、「今日は花まるが混んでいるし、やっぱどんぐりのパンにしよう」と予定を変更する人もいるだろう。
それだけ、この店のパンには人を引き寄せる力(カリスマ)がある。
自分も札幌から少し長めの特急に乗る日は、ここでパンを買うことが多い。そして、買いすぎる。
「今日は一つだけ。」
そう思って店に入るのだが、気付けばトレーには予定より何個も多く載っている。そこまでが、この店のお決まりの流れなのである。
この感情は言語化が難しい…まずは行くべし。
「いつもとちがうDONGURI」の魔力

店の前に来ただけで幸せなパンの魔力に囲まれることは間違いないだろう。
まず、必ず目を惹く「炙りコーンチーズチャバタ」

かくいう自分も、最初に目にした時は「うわ〜ウマそう」という感情と、「これぞ北海道!!」という感情が入り乱れてしまったのである。
最初来たときは、この店を認識するまえからこれが目に入ってくる。このビジュアルが忘れられないのだ。
ホテルへ戻ってからも「あれ、変えばよかったかもしれない」と頭から離れなくなるほど取り憑かれてしまう。
魔性である。
次に目を惹く「あんバターリュスティック」

これはもう暴力がすごい。
自家製つぶあんに、バターをドスンとのせた大暴力である。こんなものを見せられたら、あんこ好きは買わざるを得ないだろう。
いや、普段あんこをそこまで食べない人ですら、「今回くらいは…」と手が伸びてしまいそうだ。
悩ませてくるのが「厚切りベーコンとマッシュポテト」

北海道を全面に押し出すマッシュポテトに厚切りベーコン。そしてさりげない炙り。
「こんなの味わってみたいだろ……。」
そう思わせるだけの説得力がある。
……と、この時点ですでに何を買えばいいのかわからなくなる。
いや、買うつもりがなかった人ですら、「どれにしよう」と悩んでしまうラインナップなのである。
そして個人的に好きだった「発酵バターと生ハムのチーズリュスティック」

もはや完成された一つの料理といっても過言ではない。
大胆な発酵バターがまず目を奪う。こんなの、今コンビニで売っていたら600円くらいしても不思議ではない。
そしてクロックムッシュ。

自家製ホワイトソースに焼きたてのクロックムッシュ。買いだめして冷凍し、毎週土曜のブランチにコーヒーと一緒にゆっくり食べたい。
そう思わせるビジュアルなのである。
この時点で、「いつもとちがうDONGURI」にすでにいつもと違う自分へ変えられてしまう。
もはや制御不能である。
そして、極め付けの大ボス。
「ちくわパン」

個人的には、原点にして頂点だと思っている。
先ほどまで紹介したパンにはココノススキノ限定の商品も多い。しかし、このちくわパンは北海道を代表するご当地惣菜パンにまで上り詰めた存在だ。
結論を言うと、個人的意見だがあれだけ魅力的なパンが並んでいるにもかかわらず、結局ちくわパンが一番ウマかった。
それくらい完成度が高い。
そして気付けば、普段はパンを一つ食べれば十分満足する自分のトレーには、予定を大きく超えるパンが載っていた。
「今日は一つだけ。」
そんな決意は、とっくに崩壊している。

そう、「いつもとちがうDONGURI」は、いつもと違う自分をいかに制御するかがキモなのである。
削ぎ落として選んだはずなのに4個…そしてそれだけでは終わらない。なお欲望が乾くのだ…
「いや…もう一個くらい追加してもいいかな。」と…
そんなわけないのに。
もはや悪魔との交渉である。
喜びと苦しみを感じながらレジへ向かう。
それが、この店の終着駅なのだ。
どんぐりココノススキノ店のおすすめパンをレビュー
炙りコーンチーズチャバタ

コーンの甘みとチャバタの歯応えのバランスが絶妙。北海道らしさを感じる一品で、一度は食べてみてほしい。
ただ、コーンの甘みはしっかりあるため、甘いパンが苦手な人には少し好みが分かれるかもしれない。
あんバターリュスティック

味はもう、そのまま。ガッツリとした自家製あんこと、塩味の効いたバターが口の中をキリッと引き締めてくれる。
満足感はかなり高く、これ一つで数時間は持つレベル。北海道にはほかにも食べたいものがたくさんあるので、お腹としっかり相談して選びたい一品だ。
厚切りベーコンとマッシュポテト

優しい味わいのマッシュポテトに、厚切りベーコンの存在感。想像通りのウマさではあるが、その期待を裏切らない。
「うわ、こんなの初めて!」という驚きはない。だが、だからこそ安心してウマい。
個人的にはワインと合わせたくなるパンだった。
発酵バターと生ハムのチーズリュスティック

もはやパンというより一つの料理。
発酵バターと生ハムのハーモニーが絶妙で、パンの香ばしさともよく合う。札幌から旭川や函館など、少し長めの特急移動の酒のお供にもぴったりだった。
ゆっくりちぎりながら缶ビールやハイボールを嗜む時間は最高である。
ちくわパン

先ほども伝えたが、個人的には原点にして頂点。
あれだけ魅力的なパンが並んでいるのに、最後は「やっぱりちくわパンだな」と思わせてくる。
北海道へ来たなら、まず一度食べてみてほしい。
どんぐりココノススキノ店の総評

誘惑との戦い。
それに尽きるだろう。
かくいう自分も、1個だけ買おうと思っていた。…それなのに、「いつか食べるだろう」と次々にトレーへ載せてしまった。

その結果、特急列車の中で無理をして食べることになり、見事に腹パン…
札幌から列車に乗り、小樽、旭川、富良野、帯広。他の主要都市にも行く人もいるだろう。
せっかく次の街へ着いたのに、「ご当地グルメが食べられない」という事態になってしまうのである。

北海道は魅力的なグルメが本当に多い。
観光なら限られた食事しかできない。だからこそ、この店だけでお腹を満たしてしまうのは少しもったいない。
もちろん、「パンで腹パン」という幸せも悪くはない。だが、2泊3日の旅行なら朝に1個、夜食に1個、帰る日に1個。
そんなふうに分散して楽しむくらいが、この店とは一番いい付き合い方なのかもしれない。そうこの店は逃げない。

「いつもとちがうDONGURI」とどう向き合うか
少し大げさかもしれないが、それだけで北海道旅行の満足度が変わると言っても過言ではない。
それくらい、この店には人を惑わせる魔力がある。ぜひ皆さんも、この「いつもとちがう世界」を体験してみてほしい。
そして一つだけ忠告するなら
買いすぎるなよ。店は逃げないぞ!!!
そのくらいの気持ちで楽しむのが、この店を一番満喫できる。
…と頭ではわかっていながらも今日も戦うのである

COCONO SUSUKINO 地下1階のその他の店はこちら
▶︎エルムの山麓
▶︎根室はな丸
店舗情報
- 店名: どんぐり ココノススキノ店
- 住所: 北海道札幌市中央区南4条西4丁目1-1 COCONO SUSUKINO 地下1階
- 営業時間: 10:00~21:00
- 定休日: COCONO SUSUKINOの休館日に準ずる
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