高級イタリアン。
なかなか良い響きである。
このサイトはあくまで、コスパの喜びを伝えるサイト。
高級すぎる店はダメなのである…
だが…今回紹介したいのは、食べログのイタリアン百名店にも選ばれている実力店。夜のコースは8,800円、13,200円、16,500円と、なかなか勇気がいる価格帯である。
いや!勇気どころか、このサイトの趣旨とズレるもはや無謀であろう…!
ところが、公式サイトをよく見てみると、気になるコースを発見してしまった!
平日ランチ限定
「~始まり~ inizio 3,200円」
前菜2品、パスタ、デザートを楽しめる4品のショートコースである。
もちろん、一般的なランチとして考えれば安くはない。
だが、夜なら1万円を超えることも珍しくない百名店の料理・接客・空間を、ショートコースとはいえ3,000円台で体験できると考えれば、コスパはかなりのものになるんじゃないだろうか?
そうなると話は変わってくる。
高級店のフルコースには手が届かなくても、その世界を少しだけ体験することはできるのだ。
今回は、そんな“高級イタリアンの入口”ともいえる体験をご紹介しよう。
食べログ百名店「テアトロ ディ マッサ」とは
この店は、札幌市中央区南3条西8丁目にあるイタリアンレストラン。
すすきのの中心から少しだけ離れた、大洋ビルの2階に店を構えている。近くには「ザ・センチュリオンサウナ」もある。

店の前まで来ると、そこにあるのは飾り気のない黒を貴重としたシンプルなドア。
それなのに、最終ダンジョンの入口を彷彿とさせるような…ただならぬ威圧感を感じてしまう。
普段せんべろ酒場で、
「あと1杯ついて1,000円!?」
など騒いでいる人間が、果たして入ってもよい場所なのだろうか?
勝手に不安になるほどのオーラを感じるのである。

料理は、北海道の食材を使った北イタリアの郷土料理が中心。
そこへシェフ独自の感性を加えた、創作性の高いイタリアンを楽しめる。
そして店頭には、夜のコースメニューが掲げられていた。

「オマエ本当にこの扉を開けるのか?」
と問いかけてくるような値段が書いてある。
到底無理…!
だがこの店には、そんな高級店の扉を少しだけ開けてくれるランチコースがある。
最後の救世主とも呼べる…!
「~始まり~ inizio」(3,200円)だ。
前もって予約済みなのだが息を呑むように入店するのである!
「テアトロ ディ マッサ」に入店
扉を開けて店内へ。
あまりにもオシャレ!!
おしゃれすぎて写真をとるのが恥ずかしくなってしまったため、店内の全体像は端折らせていただく。
すぐにカウンター席へ案内された。
事前に予約していたため、席にはナプキンやナイフ、フォークが綺麗に用意されていた。

ちなみに、店名にある「teatro」とは、イタリア語で「劇場」という意味。
カウンターの向こうにはオープンキッチンが広がり、料理が作られていく様子を目の前で眺められる。
厨房が舞台で、料理人が演者。
店名のとおり、調理風景まで含めてひとつの「劇場」になっているのだ。

テアトロ ディ マッサのメニュー
こちらドリンクメニュー

さすが百名店。
グラスワインを中心に、ほとんどが1杯1,000円を超える価格帯である。
ここでは、せんべろという概念など通用しない。

とはいえ、せっかく高級イタリアンへ来たのだ。料理とのマリアージュは、どうしても楽しみたい。
ただし、何杯も飲めばコスパが一気に崩壊する。
そこで今回は、赤ワインを1杯だけ注文。
平日限定コースの開幕である!!
平日限定3,200円ランチ「~始まり~ inizio」
「〜始まり〜」がまさに始まる。
まずは赤ワイン。

おすすめの赤ワインを何本か持ってきてくれたので、その中からチョイス!!それぞれの味の特徴だけでなく、料金まできちんと説明してくれた。
こういう高級店では「知らないうちに、とんでもない金額のワインを選んでいたらどうしよう……」という恐怖もある。
といいながら「値段を一個一個聞くのもカッコ悪い…」そんな人もいるんじゃないだろうか。
その点、向こうのほうから価格まで事前に説明してくれるのは非常にありがたい。
スタッフがワインの特徴も丁寧に教えてくれ、このサービスだけでも満足度はかなり高い!

グラスが素晴らしい!!
一口飲むと、豊かな香りが一気に押し寄せてくる。
これはかなり良いぞ!!
1品目:白子のフリット(魚介のトマトソース)

ビジュだけでもう高級料理。
これは本当にコスパカブログなのだろうか??
手が震える……。
季節の真たちをフリットにし、魚介のトマトソースと合わせた一品。
サクッとした衣の中には、トロッと濃厚な白子。

火の入り方が絶妙で、白子のウマみがしっかりと残っている。
さすがの火入れである!
赤ワインとの相性も素晴らしいぞ。
2品目:ヒラメのソテー(ポルチーニソース)

いちいちビジュがよい!
焼き加減はちょうどよく、身はフォークを入れるとホロッと崩れる。
濃厚なポルチーニソースが、淡白な白身魚のウマみをグンと引き上げていた。

濃厚なソース、そこへ赤ワイン。
マリアージュ!!!
良い流れだ。
パスタ:白老牛のラグーソース

ディ・モールト!!!
北海道を代表するブランド牛のひとつ「白老牛」を、じっくりと煮込んだラグーソース。
細めのパスタに肉のウマみが詰まったソースと粉チーズが絡み合い、三位一体の味わいを楽しめる。
味わいのデルタアタックだ。

もちろん、赤ワインとの相性も抜群!
百名店の実力を感じる、記憶に残るパスタだった…
デザート:ピスタチオのジェラートとパンナコッタ

基本的に、自分は甘いものをあまり食べない。
だが、以前紹介した人生一番と絶賛した「コルツ」のティラミスもそうだったように、イタリアンのコースで出てくるデザートは甘さが控えめで上品。
ついつい食べ進めてしまうのである。
こちらもまさにそのタイプで、食後でもスッと入っていく軽やかなウマさだった。

香ばしく濃厚なピスタチオの風味と、なめらかに溶けるパンナコッタ。
この2つが、口の中でひとつのグルーヴを作り出す……。
残しておいた赤ワインとも絶妙に合い、至福のひとときであった!
3,200円で高級店を体験できる?
体験できる!

といえるだろう
3,200円で、ここまで完成度の高いコースを味わえる。このランチは、単に「食べてお腹を膨らませる」ためのものではない。
北海道の食材を使った料理を味わい、オープンキッチンで料理人の技を眺め、落ち着いた空間と丁寧な接客を楽しむ。
そのすべてを含めて、ひとつの体験なのである。

店名にある「teatro=劇場」になぞらえるなら、3,200円は料理だけでなく、この劇場へ入るためのチケットともいえるだろう。
夜のコースには手が出なくても、平日ランチなら3,200円で前菜2品、パスタ、デザートの4品を楽しめる。
料理のラインナップと完成度を考えてもコスパは高い!

ただし、いくつか条件がある。
まず平日限定であること。
平日の昼間に、ゆっくりとランチを楽しむ時間を作るのは、難しいだろう。
そして、酒好きにとって悩ましいのがワインの価格。
料理とのマリアージュはぜひ楽しんでほしいのだが、グラスワインは1杯1,100円ほど。1杯注文すれば、合計は4,300円ほどになる。

ここまでくると、一般的なランチとしては決して安くない。
料理だけなら、百名店の技術と空間を3,200円で体験できる高コスパランチ。
ワインを合わせれば4,000円台となり…
“激安ランチ”ではなく“価格以上に満足できる高級体験”へと変わる。

これを「高い」ととるか…
「コスパ」ととるかであろう。
正直いうと自分も「札幌へ行くたびに絶対訪れたい!」とまでは思わない。
だが、少しだけ財布と時間に余裕があり、いつもとは違うランチを楽しみたい日なら、また訪れてみたい。
神コスパの激安ランチではない。
高級体験の入口に立つチケットなのだ!
一度は自分で体験して、価値を確かめてほしい。
ごちそうさまでした!!
店舗情報
- 店名:teatro di massa(テアトロ ディ マッサ)
- 住所:北海道札幌市中央区南3条西8丁目7 大洋ビル2F
- 営業時間:ランチ 12:00〜13:30/ディナー 17:30〜21:00
- 定休日:火曜日・第2水曜日
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