雑に肉をかっこむ。
魅力的な言葉である。
そして北海道で肉を食べるなら、やはりジンギスカンだろう……!
札幌には、有名なジンギスカン店がいくつもある。上質なラム肉を一枚ずつ丁寧に焼く店もあれば、オシャレな空間でワインと合わせる店もある。
自分もこれまで、札幌でいろいろなジンギスカンを食べた。
もちろんウマい。
だが、札幌に着いたらまず行きたくなるジンギスカン屋が、すすきのにはある。店へ入れば、カウンターの目の前には炭火の七輪。
肉を乗せ、煙を浴びながら豪快に焼き、絶品のタレにつけて頬張る。そこへ、冷えたサッポロクラシックを流し込む。
これでいい。
いや、これがいいのだ。
高級なラム肉を優雅に味わうような店ではない。
だが、「すすきのでジンギスカンを食っている!」という実感を、これほど分かりやすく体験味できる店もなかなかない。
今回は、何軒回ってもなぜか戻りたくなる「味の羊ヶ丘」を紹介しよう。
すすきの「味の羊ヶ丘」とは
「味の羊ヶ丘」は、すすきの駅から駅前通を南へ進み、「COCONO SUSUKINO」を越えて少し歩いた場所にある。
目指す途中には、以前紹介した「あじこう」も見えるだろう。

何より目を引くのが、赤と黄色の大きな看板。かなり遠くからでも目に入るほどの存在感である。
自分は札幌・すすきのを訪れるたび、この看板を見るとなぜかホッとしてしまう。
もはや景色の一部なのだ。
最初は、いかにも大衆店らしい外観とカウンター中心の造りを見て、それほど気に留めることもなく素通りしていた。
だが、一度入ってみると、これがなかなか良い。

いや、「良い」というだけでは少し足りない。
札幌に来たら食べたくなる、昔ながらのジンギスカン。
そのイメージを、そのまま具現化したような店なのである。
派手なこだわりを並べるわけではないのだが、誰もが思い描く「札幌のジンギスカン」を当たり前のように楽しませてくれる。
実は、そんな店を探すのが意外と難しいのだ。
まさか、すすきののど真ん中に潜んでいたとは……!
「味の羊ヶ丘」に入店
入り口はこんな感じ。

テーブル席も用意されているが、店内はカウンター席がメイン。混雑しているときは、店の外で空席を待つことになる。
そして入店。

店内は、外から見るよりも意外と奥行きがある。席に着くと、一組につき一台、炭火の七輪とジンギスカン鍋が用意される。
目の前に鍋が置かれた瞬間、
「札幌でジンギスカンを食べるのだ」
という気分に包み込まれる。
ラーメン屋のようにサッと入り、カウンターでジンギスカンとビールを楽しむ。東京では、こういう店にあまり出会えない。
札幌のトラディショナルを感じる瞬間である。
味の羊ヶ丘のメニュー

メニューは、ほぼこの一枚に集約されている。
潔すぎる……!
以前は、もも肉や肩ロースも900円台で頑張っていたのだが、今回訪れてみると1,000円を超えていた。
やはり、このご時世。
仕入れ価格などを考えれば、値上げも仕方がないのだろう……。一方で、ラムショルダーやマトンロールなど、比較的価格が抑えられている部位もある。
絶品のタレとビールで味わう昔ながらのジンギスカン
カウンターに座ると、自動的にジンギスカン鍋と野菜が用意される。

ここで素晴らしいのが、野菜はおかわり無料ということ。
野菜を追加するたびに料金がかかる店も多いなか、気兼ねなくおかわりできるのはありがたい。
コスパ良し!!
まずはこれでいかなければ…!

北の大地が生んだ大傑作。
サッポロクラシックである!
すすきののカウンターでジンギスカンを焼きながら、こいつをグイッと飲む。札幌の街に溶け込んだような気分になれる。
ほどなくして、ラムショルダーが到着。

素晴らしい眺めだ。
もも肉や肩ロースなどもあるが、自分は脂がほどよく乗ったラムショルダーが好み。
こいつが一番脂が乗っていてジャンキーで最高。
こういう大衆ジンギスカンは豪快でガサツにいきたい!

忘れてはならないのがこのタレ。

甘味、塩気、深みのバランスが絶妙で、これがとにかくウマい。肉の脂が溶け込むと、さらに味わいが増していく。
もはや、このタレがあれば、どの部位を頼んでも正解なのではないか…
完成度がめちゃ高い。
肉を乗せて焼く!

いいビジュだ。
美しい……!
脂と赤身のバランスもよく、炭火で豪快に焼く姿がたまらない。周りを見れば、ご飯と一緒にガツガツ頬張っているお客さんもちらほら。
だが、自分は冷えたビールで流し込む!

肉、ビール、野菜。
このトライアングルで、いくらでも食べられてしまう。
とはいえ、ここだけで満腹になれば、その後のはしご酒に支障が出る。個人的には、ラムショルダーとビールをサクッと楽しみ、次の店へ向かう使い方もおすすめだ。
もちろん、いろいろな部位を注文して、腰を据えて楽しむのもアリである。

このほか、写真にはないがラムロールも食べてみた。大ぶりの肉を食べやすく切ったような形で、こちらもビールが進む。
もも肉は、まさに、
ザ☆赤身!
といった味わい。
肩ロースもウマいが、ほかの部位と比べると少々値段が高い。
気取らず豪快にジンギスカンを楽しむなら、やはりラムショルダーが一番しっくり馴染むのだ。
「味の羊ヶ丘」 の総評
こういうのでいいんだよ。

その一言に集約されている。
札幌には、肉質にとことんこだわった店や、洗練された空間でジンギスカンを楽しめる店もある。
もちろん、観光でそうした有名店を訪れるのもいいだろう。
だが、観光だからこそ、地元の日常に溶け込むような昔ながらの雰囲気を体験してみるのもアリではないだろうか?

東京でいえば、ふらっと町中華へ入り、ビールを飲みながらチャーハンをガツガツとかっこむ。
「味の羊ヶ丘」には、そんな気取らないウマさがある。
そして、やはり良いジンギスカン屋は、総じてタレがウマい。甘味、塩気、深みのバランスが取れたタレに肉をくぐらせ、冷えたサッポロクラシックで流し込む。
これだけで十分に札幌なのである。

すすきのを歩けば、自然と目に飛び込んでくる「味の羊ヶ丘」の大きな看板。
つい、「成吉思汗だるま」のような有名店へ向かいたくなるかもしれない。
だが、昔ながらのジンギスカンを気取らず楽しみたいなら、まずはここへ足を運んでみてほしい。炭火の煙を浴びながら肉を焼き、ビールで流し込む。
きっと、札幌の日常に少しだけ溶け込んだような気分になれるはずだろう。
ごちそうさまでした!

店舗情報
- 店名:味の羊ヶ丘
- 住所:北海道札幌市中央区南6条西4丁目5-25 小林ビル
- アクセス:地下鉄南北線「すすきの駅」から徒歩約2分
- 営業時間:月・木〜日曜12:00〜24:00、火曜16:00〜24:00
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