沖縄出身の居酒屋店主に教えてもらった、
おすすめ4軒シリーズ。
沖縄そば巡りも3軒目である。
1軒目の「幸ちゃんそば」、2軒目の「宮里そば」。
どちらも個性がしっかりと光る一杯で、「沖縄そばってこんなに違うのか」と考えさせられる体験であった。
今回の舞台は、沖縄の中心・那覇。
大都会である。
こちらもこちらで、様々な沖縄そば屋がひしめき合う。
そして今回訪れたのは、「守礼そば」という店である。
守礼そばとは
この店は沖縄南部、
那覇にある沖縄そば店。
店構えは古風にしつつも、綺麗に整えられている。
どこか都会らしい面構えを感じる。

沖縄都市モノレール「ゆいレール」に乗り、
赤嶺駅が最寄駅である。
那覇空港からたった1駅。名護の時とは大違いだ……!

公式では徒歩7分と書いてあるが、実際は10分以上は歩くだろう。
那覇空港駅から一駅の場所なので(車だと5分ほど)、沖縄に着いた瞬間すぐや、旅の終わりに寄るのもアリだろう。立地的にはなかなか便利。
とはいえ、徒歩だとなかなか大きな国道を渡るため、少し行きづらさは感じる。

こちらはそこそこ大きい駐車場があり、店内もかなり広い。
店内はこんな感じ。なかなか過ごしやすい空間。

テーブル席も大きく、複数人でもゆったりと食事ができるだろう。実際、店内は空港へ向かう観光客や、出張のスーツ姿の集団など、様々なお客で入れ替わり立ち替わり賑わっていた。
まだ開店すぐだったからか待ちはほぼなし。サクッと席に通された。ありがてえ…
驚くべきは、開いた時のメニューの量。というか、ここで沖縄料理ほぼ食べれるんじゃないの?といった感じ。

沖縄そばが有名なのだろうが、定食や一品料理をはじめ…

お酒も生ビールや瓶ビール、泡盛まで置いている。

素晴らしいとワクワクするのも束の間、沖縄そばを食べに来た身としては、やはりこちらのメニューと思ったが……

いや、待て。

多すぎだろ!
野菜そばや、よもぎそば、ゆし豆腐そばあたりはまだわかる。しかし、カツそばや焼肉そばまでいくと、もう何でもあり状態である。
しかも極め付けはこれ…

スープまで選べるのである。
あっさり味、こってり味、カツオ風味から選び、さらに麺もかた麺、平麺という選択肢の多さ。
選ぶ喜びもあるが、同時にアイデンティティの崩壊を感じ頭を悩ませる。
困りに困った結果、ここまで種類が多いのならもうディス・イズ・スタンダード。基本に立ち返り、「うちなーそば」にロックオンした。
また、このそばだけサイズが「小」から選べるのもポイントが高い。

店員さんを呼び、「やはり基本は、このうちなーそばですかね?」と聞くと、「はい、基本です。これが一番のスタンダード」とのこと。
スープでめちゃくちゃ悩んでいることを伝えると、基本ベースは「あっさり味・かた麺」。
こってり味は、基本スープ半分にこってりスープを半分追加。カツオ風味は、基本スープ半分にカツオスープを半分追加するとのこと。
なるほど……呪文だ。
もう味の想像がつかないので、基本ベースの「あっさり味・かた麺」という、本当のこの店のスタンダードで進めることにした。
そして、やはりビール!

オリオンの瓶ビールが、なんだか嬉しい!!
うちなーそばを実食

おお〜〜!!
シンプルすぎる。シンプルイズベストすぎる。
さすが基本のそば。三枚肉が一枚に、かまぼことネギのみ。あの何種類もあるそばメニュー、すべての基本となるスープと麺を楽しませてもらおう……!

スープは見た感じ、あっさりとはいえ油分も感じる。「幸ちゃんそば」や「宮里そば」のような醤油っぽい色の強さと比べると、白濁っぽさもあるが透明感もある。

豚のウマみ〜〜〜〜!
最初はすっきりとしたカツオの旨みが来るのだが、そのあとバランスよく豚の旨みが覆い被さる。これはなかなか良いぞ。
表現が難しいのだが、今まで食べた中で一番動物系を感じる。でも、やっぱりあっさりしている。
麺はこんな感じ。

お!!いいぞ!
硬めの麺は、なんだかかんすいを感じるような風味で、ゴツゴツとした食感。
一口目は「あれ? ラーメンの麺?」という感覚にトリップする。小麦の香りもしっかり感じ、この麺はかなり好きなタイプだ。
三枚肉。

実はあまり期待していなかったのだが、しっかり皮を感じ、意外に分厚い。
このゼラチン質から先ほどのスープへ旨みが滲み出て、さらにスープが活性化する!
小麦を感じる麺、豚とカツオの旨みを感じるスープ、そこへ肉の脂がとろける。
この三位一体攻撃が、食べ進めるほど一体感を増していく。シンプルながら、一人ひとりが主役。悪くない!
それをビールで流す。

ウム!心地よい!!
そしてコーレーグースで定番の味変。
なんだかこれを入れると、またどんどん食べられてしまうのだが、結局コーレーグースの味になってしまうので入れどきは迷う。

改めて、コーレグースの入れ物って店によって全部違うから面白いし、手作りなんだなぁと感じる。
そんなことを思いながら完食!
ごちそうさまでした。
守礼そばの総評

今回の沖縄そば巡り、3軒目。
結論的には、攻守ともにバランスのよいウマさを感じた。誰も文句は言わないだろう。
前回2軒の名護の店は、ソーキそば発祥の地だからか、それとも地域的にまだまだ落ち着いた場所だからか、どちらも地元色の濃さがあった。
伝統をそのまま守る店だったり…その芯はあるが食材で派手にカスタムしていったりと、強い個性も感じた。
こちらの守礼そばは、どんな人にもある程度の水準でウマさを伝えてくる。
たとえば、若干ラーメンを連想させるような小麦の風味だったり、こってりというスープが選べたりと。万人受けしそう。
那覇空港近くという立地もあり、様々な人が行き交うなか、全員が沖縄そばに求める欲求をクリアする。
誰が食べても、ガッカリしないラインを超えてくるのだ。
そこをうまく計算した沖縄そばだと感じた。

それがメニューの多さだったり、沖縄一品料理や定食もあったりと、みんなが満足できる。そういうところにも繋がっているんじゃないかと。
正直、再来はアリである。
今回じゅーしーは付けなかったが、じゅーしーと組み合わせたり、大きめのソーキが乗った「守礼そば」というメニューや他の肉が乗ったメニューや尖ったメニューも試したい欲求がある。
とはいえ、この店はこれだ!という決定的な衝撃や文化的な雰囲気は、前の2軒よりは少し薄いかもしれない。
いや…それこそが守礼そばの個性なのかもしれない。
そんな疑問を投げかけてくる。
そんな一杯であった。
店を出る頃には、キャリーバッグを引いた観光客やスーツ姿の出張組が順番待ちで溢れかえっていた。
なるほど…あの豊富なメニューにも納得である。

店舗情報
店名:守礼そば
住所:沖縄県那覇市高良3-7-27
営業時間:11:30~20:30
定休日:なし
この店は、沖縄そばを200店以上食べ歩いた
店主おすすめ4軒のうちの3軒目。

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