マグロ、それは日本人スピリッツである。
昔からジャパニーズが慣れ親しんできた頂点の魚であり、自身も大好きだ。そんなマグロで、気軽に堅苦しくなく「ちょいと酒を一杯」ができる居酒屋が池袋に存在する。
立ち飲み「おぐろのまぐろ」だ。
今回は刺身だけではない、鮪の七変化をご覧いただきたいと思う。
JR池袋駅北口
場所は池袋北口の繁華街に位置する。居酒屋をはじめ、ラーメン屋、風俗街など様々な夜遊びスポットでひしめき合っている。
中国系の店舗も多く、本場の食材を初め多国籍な街並みだ。
北口を入り「ロサ会館」という池袋の有名な総合レジャービルとつながっている場所にこのお店は存在する。まさに池袋と同化しているのだ。
「おぐろのまぐろ」は、築地場内で68年続く老舗のマグロ専門卸業者「小黒食品」から毎朝直送される新鮮なマグロがお手頃な価格で楽しめる居酒屋。本物のマグロ業者に、胸の高鳴りは止まらないのである。
今回は池袋店のご紹介だが、本店が椎名町にあり3店舗ほど展開してる。
おぐろのまぐろへ入店
瞬間、さっそく目に入ってくるのはコの字型カウンターの立ち飲みスタイル。そして奥の方には、立ちテーブル席3、4つほど。全体的にこじんまりとしている。
ドリンクメニューはこんな感じ。様々なメニューがあるが、「鮪に合う焼酎 麦・芋」がとても気になる…しかし「瓶ビール(税込480円)」を注文し喉を潤す。
秋味!何気に嬉しい。沁みわたる…
続いてフードメニュー。これはわくわくしてきたぞ。マグロの様々な料理が想像力をかきたてる。
壁にもおすすめメニューがずらりと揃う。
すべて食べたい欲求を静かに抑える…。まずは必ず全員頼む「枡盛り本マグロ(税込199円)」だ!お一人様一回しか注文することができない。このツヤツヤと所狭しに並ぶマグロを見よ!(写真は1枚食べた後)
さっそく一枚口にいれる…。しっかりとマグロが口の中で踊る。ちょうどいい塩梅の脂身と、赤身のバランスがたまらない。5枚入りで199円とは価格破壊だ。
続いて目に入ったのは、看板メニューにある「メバチバグロのテールの煮付け(税込499円)」。テールってことは尻尾!
おお〜〜!漫画に出てくる海賊の肉のようだ。「ど〜ん」と擬音をつけたい。ウマそうすぎる。箸で持つとこんな感じ。ほろほろと崩れ適度な肉の硬さと、皮の周りの脂のバランスがたまらない!
噛みごたえのある身の強さと、脂身の二重奏はまさにジャパニーズデュオの「ゆず」や「19」が口で奏で始める!!ウマい!しかも量が多いためコスパが抜群だ。
お次はメニューでもっとも気になった「マグロ節フライドポテト(税込299円)」。カツオ節ならわかるが、マグロ節はあまりしらないな…
そうきたか!
マグロ節がちりばめられていて、和風っぽい味付け(醤油?)がされている。こちらも大変ウマい。ビールも合うが、和風テイストが強めで焼酎ソーダ割りや、ハイボールにも合いそうだ。
というわけで…気になっていた「鮪に合う焼酎(税込380円)」を注文。やたらプッシュしてるので飲むしかない!ソーダ割りで頼んでみたぞ。「麦」か「芋」を選べるのでまずは麦。
1口飲めば、すっきりと麦風味が鼻をつきぬけソーダと合う。どれほどマグロに合うのだ?刺身の枡盛りは1回までしか頼めないので、あらためて「マグロ刺し三点盛り(税込499円)」を注文。
これはとてもよいビジュアル。右からメバチ、本マグロ、ネギトロだ。本マグロなんて「肉」ですやん…!
トロットロやで…
さっそく先ほどの焼酎と。ん〜〜〜〜ウマ!マグロと焼酎合うな。これはしばらくハマりそう!だが、焼酎自体が既にマグロと合うのでどんな焼酎でもある程度はウマいと思う。しかし焼酎に目覚めそう。
焼酎や日本酒といえばこれだ。「マグロ酒盗おろし(税込299円)」。これが地味に打率を稼ぐ味。
その名の通り酒盗だ。酒が消えていく…敷いてある大根おろしが憎い。速攻、焼酎が空になる!次は「鮪に合う焼酎」の芋を注文。
こっちは麦よりも、芋のクセが強めなのでマグロの味を多少邪魔してるような気も。芋が好きな人にはオススメするが、マグロに合うという視点からみると麦をオススメしたい。
締めは「ネギトロユッケ(税込399円)」
このメニューは隣に立っていた常連さんがオススメする一品。隣でビールとこのユッケをつまみながら「ぷは〜〜〜!」と声を出していて、思わず笑ってしまったくらいだ。
それに気づいたのか「いや〜だってウマいんだもん」と笑いながら常連さんの言葉を聞き、ついつい頼んでしまった。
いや〜ウマい〜
確かにビールだな。いや米でもいい!めちゃくちゃウマい。先ほどの三点盛りもそうだが、ここのネギトロって身が大きめでトロッとしていい感じである。本当にマグロの骨と骨の間をネギってると思う。
ぜひ頼んでほしい。ついつい追いビールを注文…こちらで締め。
おぐろのまぐろ総評
マグロの質が総じて高い。
まぐろ専門業者がバックについていると、安くてウマいのが食べれるな〜と感じた印象。赤身やトロといった部位の分別をしないで、メバチや本マグロといったマグロの種類で分けて提供されるところもこだわりを感じる。
三点盛りも、出されるまでトロがあると伝えられなかった。枡盛りも「本マグロ」の記載のみで、出てくるまで部位はわからない。ネギトロもしっかりと身を感じる。
おそらく、その時仕入れた鮪のウマい部分を吟味して出しているんじゃないか?そんな気がひしひし感じた。とてもウマい鮪を気軽に楽しませてくれる。しみじみと酒を飲み食べるという喜びに包まれる。
そして、業者の強みというべきか。テールやまぐろ節、カマ等さまざまな部分が提供されている。こちらも物珍しく楽しいのだ。
今回のレベルの鮪と種類の豊富さは、そこそこお高い店と比べても同等かそれ以上の味な気がする。席料、場所代、立地、人件費含めやたらお金をとる店もあるが、こちらは極めて良心的な価格でこのウマさだ。こういった立ち飲みがいつまでも存在してほしい。
また、鮪に合う焼酎含め、鮪に合う日本酒のラインナップ揃い。そんなマグロに特化させたブランディングも素晴らしい。ぜひ池袋に行った際は一度は立ち寄ってほしい場所である。
まずは枡盛りと酒一杯だけでも!価値はあるはずだ。
ごちそうさまでした。
吉田類大先輩の地酒巡り
さまざまなサワーは気持ちを高ぶらせる
- 店名 まぐろのおぐろ ロサ会館池袋店
- 住所 東京都豊島区西池袋1-37-12 ロサ会館 1F
- 時間 17:00~22:00
- 定休日 不定休
- Wi-Fi なし