京王新線の幡ヶ谷駅。北口の階段を登ればすぐに黄色い看板がお迎えしてくれるラーメン屋がある。
その名も「豚山」。いわゆる二郎系ラーメンというやつで、チェーン展開もしているので知ってる方も多いのではないか。
正直言うと、二郎系全般の店内に入った事が一切ない。以前住んでた地域は二郎が「鍋二郎」という持ち帰りサービスをやっていたので、あやかり少量食べた事がある程度。
しかしいつか店で食べたい!という未知の魅力が、あたまから拭える事はなかった。
そのため、たまに二郎の初心者向けサイトを見ては、架空のスタッフを相手に「シャドーコール」を脳内で決めている。
今回紹介する「豚山」は、初心者に優しい最初の二郎系店舗としてオススメっぽいので伺ってみぞ。そう、いきなり二郎は怖いのだ。
初の二郎系ラーメン店へ入店である…
店内は綺麗で奥行きがあるカウンター。店員さんはいわゆるお馴染みの頭タオルルック。ラーメン屋だな~と感じさせる雰囲気だ。
食券機にめちゃくちゃ説明が記載されている。「小ラーメンでも普通の量」という記載、麺の量、豚の枚数までなんという親切。その辺のラーメン屋より丁寧だ。特に麺のグラム数の記載はあまり見ないぞ。
多少ごちゃついているが、トッピング以外はサイズ違いのみ。基本「ラーメン」「汁なし」「つけ麺」でシンプルである(ミニぶたやダブルの表記はあるが)。さっそく「小ラーメン」のボタンを押した。
カウンターに座るとこんな親切な張り紙を発見…!さんざんシャドーコールをしたのに…。
しかしわかりやすい。コールの違いによって野菜のグラム数や写真がきっちり記載されている。なんだこのホスピタル。
とはいえ人生初コールだ。ここまで丁寧でもドキドキしてくる。ヤサイニンニンニクアブラをコールしたいが、長くて心配だったので4文字で済む「全マシ」ということにした。
「全マシ、よし言うぞ全マシ」
心で何度も全マシを連呼していた。
食券を渡し「全マシでお願いします!」と伝えた瞬間「あ、ニンニクいれますかと聞くのでその時までお待ち下さいね」と冷静にあしらわれる。
しまった~~~~!この張り紙にもそう書いてあるじゃないか。
しかもシャドーコール時は「ニンニクいれますか?」と聞かれてから答えると練習していたはず。恥ずかしくなりながらもここが二郎なら死刑だった。しばし待つ。
卓上の調味料たち。
しばらくしてお待ちかねの「ニンニクいれますか?」と聞かれたので「ぜ、ぜんましで!」と伝えた。
しかし先ほどのフライングのため「ですよね…」的なクール顔で見つめられ全マシの小ラーメンが速攻出てきた。全マシ用意してたんじゃないすか店員さん…
初体験着丼
うおお~これが二郎! いや違う豚山だ。店内で一人テンションが上がる。コールの苦難を乗り越えたので喜びもひとしおだ。野菜もこんもりだし。油も凄え。固まりだよ~。
待ちきれずスープをすする。
「あ~…とんこつ醤油のあの味だ…!」あぶらの甘みとコクが重なり妙な幸福感が襲う。
脳内分泌物が止まらない。そしてこのオーションのゴワゴワ麺である。太く平たく食べ応えがあり素晴らしい。
野菜はもやしがかなり多めだがしっかりキャベツも感じる。アブラマシのおかげか野菜とアブラが絡み合う。ウマい。アブラ増やしてよかった〜。
そして「豚」。ホロホロアブラがとける。「豚食ってる~!」という満足度がすごい。多少パサついた部分もあったがご愛嬌。
卓上のタレをかけてみる。(食べ途中画像失礼)
野菜にかけるとより食べやすい。アブラもしっかり絡まりより体に悪そうな味へ…。
続いて酢。とてもサッパリに切り替わった。味変にオススメ。すっぱいのが苦手ならスルーしていいだろう。
唐辛子。当たり前だが辛くなるね…このあたりでとても体に悪いことしてるんじゃないかと気持ちが襲ってくる。
二郎系初心者にオススメ
全体的な印象として、ただただジャンクである。マックやジャンクフードを食べまくってる時の罪悪感と美味しさを一気に味わえるだろう。体に悪いものはウマいんだよ!と心に決め挑むべし。
だがその先には最高の背徳感とウマさが存在する。
また、オススメな点は二郎初心者レッスンが出来るのである。二郎に行ってみたいけど色々不安という悩みがある場合は大きな一歩になるだろう。自分も二郎への自信と興味がとても強くなった。
そして「二郎は無骨なイメージだが、豚山はとにかく親切で丁寧です!」というコンセプトが素晴らしい。そこに魅力を感じ入る人もいるんではないだろうか。
ぜひその辺りを踏まえ体験してほしい。
ただ体には響く…時間が経ってもずっと喉が渇き、お腹が空かず、胃がもたれてしまった…。寿命は確実に減ったと思う。
遅くの入店でライトが消えてしまった。
- 店名 ラーメン豚山 幡ヶ谷店
- 住所 東京都渋谷区幡ヶ谷2-13-3
- 時間 11:00~25:00
- 定休日 無休
- Wi-Fi 不明