【ウェブ解析士はどうやったら受かる?】ウェブが全くわからない超初心者が勉強し資格を取ってみた〜!

【ウェブ解析士はどうやったら受かる?】ウェブが全くわからない超初心者が勉強し資格を取ってみた〜!

ウェブ解析士という資格をご存知だろうか。

正直初めてこの単語を聞く方はなんのこっちゃわからないと思う。しかし自分もナンノコッチャかわからなかった…。

そんな超初心者の自分が、なぜこの資格に手を出し勉強したのか?合格までのプロセスを書いていこうと思う。

これから「ウェブの世界を知りたい」という方にとってこの資格がどういったものなのかぜひアドバイスになればと思う。

ウェブ解析士とは?

一般社団法人ウェブ解析士協会が発行する資格。サイトには毎回受講した実績が記載されているが現在は43000人程。簡単にいうと、ウェブ媒体を使って、売り上げを上げる為の知識だ。

  • メディアモデル
  • イーコマースモデル
  • リードジェネレーションモデル
  • サポートモデル
  • アクティブユーザーモデル

上記を軸にして、様々な集客方法を勉強する。

ウェブ広告の知識や、そこに至るKPIや計画立案の設定。実際にGoogleアナリティクス等のツールを使った解析や効果の設計。動画広告、TwitterやFacebookなどのSNSを使用したエンゲージメントの仕組み。

びっくりしたのがマーケティングの知識も結構勉強する。フレームワークや、それに準ずる計算式なども結構叩き込む感じである。

なんか難しい言葉を並べたので読み飛ばしてもらっても構わない。知識の乏しかった自分は、正直言ってこの資格に手を出すまでは上の言葉はなにもわからなかった。フレームワークという存在すらも。

とんでもない初心者だったのだ…

資格取得の経緯

きっかけは、勤めてた会社の業績悪化。

原因は紙媒体の衰退。元々地方向けの求人広告で強みを発していたのだが、時代が変わり、世の中の求人媒体はほぼウェブで探す。

紙媒体の広告は若い人はあまり見ない。

地域密着にあぐらをかきすぎて、地域密着じゃ補えきれなくなった。みなさんも転職を考える時、ウェブで「新宿 仕事 テレワーク」などキーワードのみで探すかと思う。

紙媒体であぐらをかいてた為、社内が急にあせりだし不穏な空気になる。突然ウェブ事業部を作り出したり。

しかし、最初からウェブに力を入れているリクルート系の会社には到底勝てるわけもなく、売上も全盛期に比べると目もあてられない状況になった。

もちろん古参社員やデキる人材は残るのだが、自分はたらたらと紙媒体のデザインばかり作っていたので「ウェブ?ナンノコッチャ?」で減給対象に。

悲しい結末と、会社への悔しさがこみ上げつつ「これからはウェブ媒体しっかり知識付けとかにゃ…」と切実に感じながらサイトを回っていたら、この資格にたどり着いた感じなのである。

ウェブ解析士の資格取得方法

まずは最初の一歩である。

取得のためには、ウェブ解析士認定公認の公式テキストを購入しなくてはいけない。価格は4,400円と決して安くはない。

  • 第1章 ウェブ解析と基本的な指標
  • 第2章 環境分析とマーケティング解析
  • 第3章 デジタル化戦略と計画立案
  • 第4章 ウェブ解析の設計
  • 第5章 インプレッションの解析
  • 第6章 エンゲージメントと間接効果
  • 第7章 オウンドメディアの解析
  • 第8章 ウェブ解析士のレポーティング

本の内容のセクションはこんな感じだ。結構分厚く370ページくらいある。

上の写真は実際のモノ。かなり使い込んだため、ボロボロ…

簡単に言えば、この本を毎日穴があくほど読んで頭に叩き込めばあとは必要ない。だが、自分はまったくわからない単語や知識で辛かった。しかも5章あたりの解析になってくると計算と応用が入ってくる。

まだ単語を覚える事や、マーケティングの仕組みなどはついていけるのだが…数値を計算して、どうしたら数字を上げるかといった流れが出てきた時は地獄だった。

もともと数字やマーケティング用語に強かったり。現在ウェブ担当者の方なら、スッと入ってくるかもしれない。しかし自分は超超初心者だ。だんだんと脳がやばいことになった。

そういった為の救済処置で「認定講座」というものがある。

認定講座は、1日5時間の短期講座だ。本物のウェブ解析士マスターの方が教壇に立ち、合格する為のイロハや大事な勉強ポイントを教えてくれるのだ。値段は11,000円程かかるため迷っていたが、今後のためと挑んだ。

結論から言うと本当に行ってよかった。

定期的な開催がされていて、人数も少ない時や多い時とまちまちだが自分のときは会場には3人だった。同時にウェブ配信もある。そちらと合わせると結構な人数だったが…

会場自体は少ない人数だったので、色々質問もできて個人的な悩みも伝えることができた。またどうしたら受かるかのポイントや、テストで大体がつまづく場所や問題傾向を重点的に教えてくれた。

初めてウェブ解析を勉強し始める自分でも、わかりやすく教えてくれたので大きな自信になったのだ。

講座が終わった頃には「こんな初心者受かるわけないよな…」から「イケるかもしれない…!」にマインドがクラスチェンジしてきた。

これはデカい変化だった。11,000円は安いと感じた瞬間である!

資格試験への最終準備

認定講座をきっかけに、後へ引けなくなったのは確かである。

心がホットな内に試験に挑みたいと考えた。実はその後も解析士マスターの方とはメールで交流を続けさせていただき、わからない箇所を聞くことができた。

これもかなりデカく、みじかに先生がいるという状況になったのだ。応援もしてくれて心強くなる。ますます落ちることが出来ないと考えるようになっていった。

ウェブ解析マスターの方から「問題集があるよ!」と情報を聞き調べると、過去問題集があることを知る。毎日3時間くらい参考書を読み、その後は問題集をやる流れが出来あがる。

上が問題集だ。とにかく付箋を貼りまくった!

勉強嫌いなのだが、なんとなく手が届きそうな目標になると人は異様な集中力を発揮するんだな~と感じた日々だった。

また、この段階で参考書や過去問題集、認定講座を含めるとかなりの値段だ。しかも試験費用で17,600円かかる。

  • 公式テキスト 4,400円(税込)
  • 問題集 2,750円(税込)
  • 講座費用 11,000円(税込)
  • 試験費用 17,600円(認定費用込・税込)

もし落ちても再試験はできるのだが、その費用も追加で12,100円かかる。これはアカン。最初はあまり費用は調べずに進めていたのだが、この段階でこの資格結構金かかるな…と思ったのも事実。

ある程度自信がついた所で、解析士マスターに試験の打診をして受ける日と決めた。

ウェブ解析士試験の内容

以前は会場でやっていたのだが、情勢的にすべてパソコンを使用するオンラインで行われる。試験時間は60分(英語版は80分)。出題数は2016年より60問となり、四択問題。

実は、この試験は参考書の持ち込み自由だ。

そう記載すると簡単そうかもしれないが60分で60問のため、1問1分で答える必要が有る。試験が始まってからいちいち参考書を開いて、調べて…とやっていると時間がなくなる。

そのため、頭にしっかり叩き込んでおく事と、試験の傾向をつかんでおくことは必ず必須になるのだ。

合格のボーターラインは70~80点。結構サクサクと答えていく必要がある。自分は勉強期間は大体3、4ヶ月ほど。これまでの時間と費用を背中に背負った責任ある60分だった。

結果は合格!

コンピューターがすぐに合否をはじき出してくれる。心から安堵した時間だった。同時に超初心者が1からだったため、やればできた!という喜びに包まれた。

こういった成功体験はやはり大切である。

合格後2週間以内に認定レポートを作成

実は合格点に達しても試験だけで終わらないのだ。2週間以内に認定レポートを作成し送らなければならない。

まずは、実際に運営中のウェブ解析士協会サイトの流入経路をGoogleアナリティクスで調べる。

そこから分析し、より流入を増やし資料のダウンロードを行ってもらうための方法(いわゆるコンバージョン)。または、現時点の問題点や解決方法をシートにまとめる。

  • サイトのセッション、直帰数、CVR(コンバージョン率)の基礎数値
  • デバイスや年齢のセッション、直帰数、CVRの分析
  • ウェブへの流入経路のチャネル、メディアのセッション率やCVRの分析
  • コンテンツのどのページが読まれているか、様々なページのセッション、直帰、CVRの分析
  • ランディングページやコンテンツ分析

上記の数字を調べ、一つ一つ計算し分析コメントと改善案を出して記載する。最後に…

  • 想定されるユーザー像
  • 仮説検証(当初イメージしていたデータとの違い)
  • 問題発見(データを見た上で気づいた点)
  • 対策立案(どのようにして施策をし、それで何を改善するのか?)

上記をまとめて記載して、講師に診てもらわなくてはいけない。そこで講師採点で合格すれば晴れてウェブ解析士を名乗れる。

また、このレポートが難しすぎる人は、Googleアナリティクス講座を22,000円で申し込めば、実際に作り方を教えてくれる。しかしここでまたお金をかけるのもバカバカしかったので自分でやってみた。

以外に試験後すぐだと頭もウェブ解析士モードになっているのでスムーズにできるはずだ。躊躇せず自分でやる方を強くお勧めする。

22,000円で自分合格祝いで寿司を食べてほしい。

ウェブ解析士って結局使えるの?

取得してから感じたことを記載したいと思う。

この資格を取得しているからといって企業の採用が決まるといったものではない。あくまで「ウェブマーケティング」の仕組みを勉強し理解する資格といった感じだ。

そのため「ウェブ解析士の資格を持っています」と身近な人に伝えても「ウェブ解析士ってなに?なんか凄そうな名前ではあるけど…」といった返答が多いのも事実だ。

資格取得がすぐ武器にはならないだろう。

だが、自分のような超初心者が1から勉強しても適度な難易度で取得できるのも魅力の1つだ。そのおかげでウェブマーケティングの裏側が知ることができたし、身近なスマホゲームや「youtube」「Facebook」など、インターネットで出てくる広告の仕組みもなんとなくわかる。

実は、このブログを始めるきっかけにも…。流入などの仕組みがわかると、なかなか面白いのである。

フレームワーク、またはビジネスとして会社を成功させるための方法や用語も勉強もするので、ウェブとは関係のない会社でもこういった専門用語が出てきた際は会話についていけるし、そんな話にも参加できるようになった。

資格取得を皮切りに、まったく知らない別の世界が広がったというのも事実だ。違う角度からモノを見れるようになったのがなによりも財産であった。

また、取得後は「ウェブ解析士協会」に加入することができる。

ウェブ解析士同士のコミュニティで集まりがあったり、ウェブマーケティングのイベントや情報交換の場が活発に行われている。そこで仕事仲間や、友人を作る方もいるそうだ。

そういった意味でも、迷っている方は1度取得をお勧めしたい。

ウェブとは関係ない会社に勤めてる方でも、現代のマーケティング窓口はウェブがほとんどだ…。こういった知識があるとなにかでウェブの会話になっても、一目置かれると思う。

正直1番の難点は費用。

  • 講座を使わない テキストと試験費用で22,000円
  • 講座フルセット テキスト、問題集、講座、試験、アナリティクス費用で57,750円

これが地味になかなか負担になる。

また、ウェブ解析士協会に所属すると年一回フォローアップテストを受けなければならない。その際の年会費は6,600円。「まだ金とるの〜?」と感じることは必須だ。この辺りを頭に入れてもし興味があれば挑んでみてほしい。

最初は資格のために勉強をはじめたが、いつのまにかまったく新しい知識を得ることができた。

そんな自分は受けて良かったと感じている。

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